植木フルート&クラシックギター教室の日記

植木フルート&クラシックギター教室は新潟市中央区の閑静な住宅街に佇む音楽教室です。このブログではフルートやクラシックギターを新しく始めたい、あるいはすでにやっている方向けの情報や当教室の講師の日常の一場面を綴っていきます。よろしくお願いします。

地下室

 ドストエフスキーの『地下室の記録』という小説を読みました。ギターについての描写が出てくることを期待して読んだのですが、この本には出てきませんでした。

 『カラマーゾフの兄弟』にギターが出て来るので、もしかしたら他の作品にも出て来るかと思い、ドストエフスキーを少しずつ読んでいくことにしました。

 

 この本の主役は19世紀ロシアの引きこもり(40歳)です。2部形式になっていて1部はその主役の独白で2部では15年も引きこもるきっかけになった事件について語られています。

 前情報なしで読み始めたので、一部の長い独白を読みながら何度か読むのをやめようかと思いました。私にとっとは読みづらく、理解しにくい内容でした。

 しかし2部はとても惹き込まれる語りでした。クライマックスなどは特にドキドキしながら読みました。途中でやめなくて良かったです。

 

 一部をそのうち読み返してみます。2部を読んだ後なら、違う印象になるかもしれませんし。

 

 次は『カラマーゾフの兄弟』を読み返してみます。ギターの出て来る場面について何か発見があれば、またこのブログに掲載します。

 

 

 

植木

 

前転後転

  今夜は月が綺麗に見えています。

 先程子供に前転と後転を披露したら、首と肩を痛めました💦

以前寝違えた場所と同じなので2、3日で治ると思いますが、もはや20代のような強い身体ではないみたいです。

 治ったら何か運動でも始めようかと思いました。せっかくやるならギターの上達にも役に立つスポーツをやりたいものです。

 

 ギタリストのデビッド・ラッセルはマラソンを走ると聞いたことがあります。フル・マラソンを走れるくらい体力が付けば、演奏にもプラスに作用しそうですね。

 私は軽く走るくらいなら良いのですが、マラソンには苦手意識があります。小学校以来やった覚えはないのですが、あまり気乗りしません。

 

 著名なプロのギタリストの方々はどんなスポーツをしているのでしょうね。あるいは何もしてないのかもしれませんが。

 

植木

 

リラ・ギター

久しぶりに動画をアップしました。

 今回はリラ・ギターという竪琴のような特殊な形状のギターを演奏しています。

 

 この楽器はマリー・アントワネットも演奏したと言われています。その時代のサロンで人気がありました。カルッリ、カルカッシ、ソル、ジュリアーニなど、重要なギタリスト作曲家達がリラの為に作曲しています。

 

 マリー・アントワネットの話は事実かどうか気になるので、今後手が空いたら伝記などで調べてみます。

 

 今回は 立奏ではなく、座って演奏しました。良かったら聴いてみてください😊

 

リラの演奏↓

https://youtu.be/vlZLYQHhJo0

 

植木

 

 

ジェラート

今日の午前中に急に思い立って雨の中、近所のジェラート屋さんに行きました。店先のオープンの飲食スペースから見える緑が季節の変化を感じさせます。

 

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 お金の受け渡しを機械化していますし、密を避ける工夫などの感染対策もされているので安心してジェラートを買えると思います。

 

植木

 

 

図書館にて

 日中に図書館でやっている絵本の読み聞かせに行ってきました。妻はよく娘を連れて行くのですが、私は初参加でした。

 

 図書館の一隅にある小さなフローリングのスペースでスタッフの方が和やかに絵本を読んでくれました。数組の親子が参加していてアットホームな雰囲気でした。

 程よい響きの空間でスタッフの方の声が心地よく聴こえました。ギターを弾くのにちょうど良い場所だなどとも思いながら20分ほどの時間を過ごしてきました。

 

 小さい子供がいると、今まで思いもしなかった場所に行けますね😊

 

植木

 

 

アッシャー家の崩壊とギター

 アメリカの作家であるエドガー・アラン・ポー(1809〜1849)の短編小説「アッシャー家の崩壊』にはギターが登場します。

 

これはクラシックギター好きなら読まずとも推測できることかもしれません。

 

ニキータ・コシュキンの『アッシャー・ワルツ』がこの小説を元に作曲されたと言われといるからです。

 

私も20代の頃この曲をよく弾きました。マンハッタン音楽院の入学試験でも演奏しました。最近は演奏するレパートリーを19世紀の音楽中心にしているので、あまり弾くことはありませんが、機会があればまた取り組みたい曲です。

 

話を本に戻しますが『アッシャー家の崩壊』は1839年に発表されたゴシック・ホラー小説です。内容が怖いかというと確かにぞっとする場面もありましたが、個人的には『黒猫』というポーの別の短編の方が怖かったです。

 

 ネタバレになるので、あまり物語の筋についてここでは書きませんが、作中の登場人物ロデリック・アッシャーについて少し書きたいと思います。

 

 この人物はアーシャー屋敷の主人で、遺伝的な病気(?)に苦しみ、昔の友人である「語り手」を手紙で屋敷に呼びます。

 

 この人物の病気というのが奇妙なものです。一言で言えば感覚が鋭敏過ぎるという病気です。

 

 味の薄いものしか食べられない、弱い光でも責め苦となる、花の香りに耐えられない、決まった素材の衣服しか着れない、音楽に関してはある種の弦楽器の音しか受け付けない等の症状があります。

 

 そのアッシャーが受け付ける弦楽器の中に「ギター」が含まれています。実際この人物は「語り手」の前でギターを演奏します。

 

 彼のギターは即興で奏でられるのですが、「語り手」を唸らせる演奏だったようです。特にウェーバーの最期のワルツ(本当はド・ベランジェの曲)を元にその狂おしい作風を捻って誇張したような曲が「語り手」の印象に残ったようです。

 

 おそらく『アッシャー・ワルツ』はその描写から生まれた曲なのでしょう。しかしウェーバーの最期のワルツとはあまり似ていない曲です。

 

 アッシャーはギターに合わせて即興で詩を詠んだという記述もあります。アンデルセンの『即興詩人』でも主人公はギターを弾きながら即興詩を詠みますか、そういう文化が当時あったのでしょうか?この点についてとても興味があるのでいずれ詳しく調べたいです。

 

 『アッシャー家の崩壊」の作中の年代と場所は明かされていませんが、1839年発表された作品ですので19世紀のアメリカだと推測されます。

 つまりロデリック・アッシャーは19世紀ギターで即興演奏していたことになります。

 

 楽器の製作者を推測できる描写はありません。残念ながら構えや足台やストラップの使用などについての情報も一切ありません。

 

 しかし歴史的事実から無理やりギター製作家を推測することができます。1830年代のアメリカではギターに関する大きな出来事が起きました。

 

それは現在でもアコースティックギター製作のパイオニアとして知られているC.S.マーティンが1833年アメリカに移住し、ギター製作を始めたことです。

 

 マーティンはもともと家具職人でしたがウィーンのシュタウファーの弟子でした。シュタウファーはこのブログにも名前が出たことがありますが、パリのラコート、ロンドンのパノルモと並ぶ19世紀ギターの製作家です。

 

当時のウィーンでギターを作るにはヴァイオリン職人のギルドに加盟する必要があったみたいですが、マーティンは家具職人のギルドのメンバーだった為にもめてしまい、自由の国アメリカに移住するに至ったようです。

 

 1833年に移住した当初はシュタウファー・スタイルのギターを製作していたのですが、当時のアメリカの流行り音楽に使用するには音量が足りず、改良を重ねた結果現在に繋がるマーティン・モデルのギターが誕生しました。

 

 この歴史的事実を踏まえるとロドリック・アッシャーの使用ギターはマーティンであった可能性があると考えられます。無理やりな推測ですが、年代的にはぴったりです。

 

 しかしアッシャーはより繊細な弦楽器の音色を求めたはずですので、音量を求めて改良される以前のマーティンギターの方が合っている気がします。館の雰囲気にも調和しそうです。

 

植木

 

 

 

 

 

 

 私もまん

アンダンテな散歩

夕方に散歩がてら近くの薬局まで買い物に行ってきました。(意外と遠くて40分くらい歩きました)

 一人で歩いていると、つい頭の中でギターの練習をしたくなります。ちょっと気をつけないと危ないですね。

 

 自宅で椅子に座りながらとか、ベッドに横になりながらイメージトレーニングすることもあるのですが、歩いている方が、上手く脳内で演奏を再現できる場合があります。

 音楽の速度記号のAndanteを「歩く速度で」と解釈する場合がありますが、Andanteの曲をイメージしながらだと気持ちよく歩ける気がします。Allegroの曲だと歩く速度も自然と早くなりそうですね。

 

植木