村上春樹の『羊をめぐる冒険』を読み返していました。以前取り上げた『ハウルの動く城』の原作に引き続き、この本でも物語終盤にギターが壊されます。語り手の「僕」が叩きつけて壊すのですが、おそらくクラシックギターだと思われます。(アコギの可能性もありますが…)
まだ調べはついていないのですが、もしかしたらギターが作中で破壊される小説って多いのではないでしょうか?そしてピアノやフルート、ヴァイオリンなど他の西洋音楽の楽器ではなくギターが壊されることには特別な意味があるのではないでしょうか?
その意味について、はっきりとは分かりませんが、もしかしたら「青春」とか「ナイーブさ」というキーワードが関係しているのかもしれません。
ギターは指で直接弦に触れて弾くので心の繊細な部分と結びつきやすい楽器だと思います。少し無理やりかもしれませんが「青春」や「ナイーブさ」などを象徴する楽器ではないでしょうか?それを壊すことは他の楽器を壊すのと少し違う印象を読者に与えると思います。
話は少しそれるようですが、演奏中に叩き壊される楽器の定番はエレキギターですね。それも上記の理由が関係しているかもしれないです。
植木