ひのまどかさんの作曲家の物語シリーズをまた読みました。今回の主役はリヒャルト・ワーグナーです。最近読んだビゼー、シューベルト、メンデルスゾーンはみんな人格的に尊敬できると感じ、ファンになりましたが、ワーグナーはちょっと・・・
当たり前ですが実際に会って何度も話をした訳ではないので実像は分かりません。しかしいくつかのエピソードを読むと呆気にとられます。
作曲者の性格と作品は区別して評価する必要があると思います。政治的背景についても同様だと私は思います。しかし知ってしまうと切り離すのは難しいです。
ニーベルンゲンの指環は聴いていて圧倒されます。メロディーは意外とシンプルな印象ですが、オーケストレーションが多彩で、描写的な印象を受けます。ドキッとするような表現があり、全体として甘美です。言葉が適切か分かりませんが肉感的な印象を受けるこどもあります。
音楽はどれだけ言葉を並べても私には上手く伝えられる気がしません。音楽に関する本には読んだだけで聴いていないのに聴いたかのように錯覚していまいそうになるものがありますが、すごい文章力だと思います。ひのまどかさんの本にもそんな魅力があります。
植木
