植木フルート&クラシックギター教室の日記

植木フルート&クラシックギター教室は新潟市中央区の閑静な住宅街に佇む音楽教室です。このブログではフルートやクラシックギターを新しく始めたい、あるいはすでにやっている方向けの情報や当教室の講師の日常の一場面を綴っていきます。よろしくお願いします。

ゾーン

 余計な雑念が消え、普段より自在にに体が動き、最高のパフォーマンスを発揮する状態を「ゾーンに入る」と言うようです。

 ゾーンはフロー、無我の境地、忘我状態などとも呼ばれます。

 スポーツや芸術、あらゆる専門技能の保持者に起こり得る精神状態のようです。

  私もギターの練習中にゾーンに入れたことが何度かあります。

 その中でも、より深く入り込めたことが2度あります。1度目はマンハッタン音楽院の入学試験の為に練習していた時です。2度目は留学中に自宅で練習している時でした。

 指が面白いほど滑らかに動き、出したい音が自在に出せているような感覚でした。1度目の時は初見演奏の能力も異様に上がっていて「アストリアス」を初見でかなり正確弾けました。

 今考えても不思議な状態です。アストリアスは簡単な曲ではありません。

 その感覚を絶対に忘れるものか!と思ったのですが、一晩経つと、その出来事が夢だったかのように元に戻ってしまいました。

 アストリアスの部分は嘘みたいですが、本当に起こったことだと思います。(記憶が勝手に捏造されていないか少し心配です💦)

両方の体験で共通しているのは、長い時間練習した後だったこと、夜中だったこと、鏡を見ながら練習していたこと等があります。

 

 今は体を痛めないように、自分をセーブして練習し、休憩を挟むことを重視していますが、当時は何も考えず、がむしゃらに長時間練習していました。ゾーンに入るにはその方が良いのかもしれないですね。

  夜中だったことは、私にその出来事が錯覚だったのではないかと疑念を抱かせます。

 鏡を使っていたことは、自己催眠が関係あるのではと思わせる要素です。

 

  ゾーンに入れた正確な理由は分かりませんが、あの自在に楽器を扱える感覚は忘れられません。

当時はしばらくゾーンに入りたいと思いながら過ごしていましたが、ゾーンに入ることを目的に練習していては多分入れないでしょうし、ただの錯覚の可能性もあると思い、そのことにこだわるのはやめました。

 しかし繰り返すようですが、不思議で忘れられない体験でした。

 

植木