植木フルート&クラシックギター教室の日記

植木フルート&クラシックギター教室は新潟市中央区の閑静な住宅街に佇む音楽教室です。このブログではフルートやクラシックギターを新しく始めたい、あるいはすでにやっている方向けの情報や当教室の講師の日常の一場面を綴っていきます。よろしくお願いします。

アポヤンドとアルアイレ

クラシックギターの弦を弾く奏法は2種類あります。アポヤンドとアルアイレです。勿論他にもありますが基本的なものはその2種類です。
 アポヤンドは右手の指で弦を弾いた際に隣の別の弦上で指を止める奏法です。(言葉だけで説明するのは困難ですね💦) ちなみに英語ではレスト・ストロークと言います。Restは休むという意味なので、おそらく隣の弦に触れて指を休ませるというニュアンスだと思います。

 

 もう一方のアルアイレとは弦を弾いた後に指を他の弦に触れない角度に逃がす(?)奏法です。英語ではフリー・ストロークと言います。確かに弦を弾いた後の指はフリーに宙を掻きます。

 曲を弾く際は基本的にアルアイレを多用しますが、単旋律などはアポヤンドで弾く場合があります。アポヤンドの方が力強い音を出しやすいです。ここぞという時にアクセントのある一打を出せます。

 しかし19世紀ギターの演奏にはあまりアポヤンドは使わないようです。私の留学時代の先生も19世紀ギターを弾くのですが、レッスンでアポヤンドを使って19世紀ギターを弾いたら、やめるように言われたことがあります。アポヤンドはスパニッシュ的過ぎる、アルアイレの綺麗な音色を生かすのが良いという趣旨のことを言われたように思います。(5年以上前のことなので記憶が曖昧ですが💦)

 

 確かにアポヤンドは何となくF.タレガ以降の近代のスパニッシュ的な奏法(?)のイメージがありますが、19世紀ギターの時代のギタリストは本当にアポヤンドを用いなかったのでしょうか? 

 

 当時のギタリストの絵を見るとあまりアポヤンドしそうではないかな〜という印象を受けます。 (なんとなく)

 

f:id:uekifg:20210410215840j:image

 

 

f:id:uekifg:20210410214753j:image

f:id:uekifg:20210410215901j:image

 

f:id:uekifg:20210410215920j:image

 しかし悪魔の証明という言葉がありますが、無かったことを証明するのは不可能です。

 ただアポヤンドが近代のスパニッシュ的な奏法を思わせるということが、偏見ではなく、常識として確立しているとしたら、19世紀ギターを弾く際に多用するのは避けた方が無難かもしれないです。

 あるいはそんなことは気にせず好きな奏法で好きな音を出せば良いかなとも思います😊