「フルートとピアノのための6つの歌曲」はT.ベーム(1794-1881)により編曲されたシューベルトの6つの歌曲です。
シューベルト晩年の歌曲集「冬の旅」から2曲と「白鳥の歌」から4曲が選ばれ、アレンジされています。フルートパートにはフルートならではの華麗な装飾、変奏が施されています。
ベーム編6つの歌曲の1曲目は「おやすみ」という曲です。この歌は上に述べた歌曲集「冬の旅」の最初の曲です。
原曲のタイトルはGute Nachtです。英語で言うところのGood nightです。
私は「おやすみ」ていうタイトルからは子守唄を連想してしまいますが、そういう穏やかな歌詞ではありません。
成就しかけた恋に破れた青年が真夜中に逃げ出すように町を出るときの心情を綴った歌詞です。青年はその相手の娘の家族と同居していたようで、その娘が目を覚まさないように、そっと音を立てずに扉をしめ、家を出ます。そして娘に青年の気持ちが分かるように「おやすみ」と門に書いて出て行きます。
以上のような内容の歌詞です。曲は失恋による青年の暗い足取りのような前奏からはじまります。
歌詞に合わせて伴奏パートも詩の世界を表現しています。
本番ではフルートとギターによる演奏なので、歌詞は演奏前に朗読する予定です。
はじめの部分だけ録音しましたので、どのような感じか聴いてみてください🎶