クラシックギターを演奏する場合、右手の爪を使用します。ある程度の長さまで伸ばし、それを目の細かい紙やすりでツルツルにします。それでギターの弦を爪弾きます。
その爪を使う奏法が現代ではスタンダードです。しかし過去においてはそうとは限りません。
ギターの黄金期と言われた19世紀初頭においては、爪を使わない指頭奏法により演奏するギタリスト達がいました。現代でも取り上げられることの多いギタリスト作曲家のマッテオ・カルカッシ(1792-1853)、フェルナンド・ソル(1778-1839)は指頭で演奏していたようです。彼らがそのような奏法を採用していたということは一般のギタリストの中でも指頭で演奏する人が一定数いたのだと思います。
少し時代は下りますがジュリアン・アルカス(1832-1882)、フランシコ・タレガ(1852-1909)、エミリオ・プジョル(1886-1980)も指頭で演奏しました。タレガに関しては爪を使った時期もあったようですが。
私は19世紀のギターに強い関心を持っていますので2016年に爪を切り、それからずっと指頭奏法に取り組んでいます。
当然爪で弾くよりも柔らかい音になりますが、個人的には結構しっくりきています。爪が割れたりなどのアクシデントがない為、とてもテクニックが安定します。
たくさん弾くと段々指先の皮が硬くなり、少し音質も硬めになります。個人的には硬くならない方が好みです。
まだまだ実験中ですが、このブログにもたまに気がついたことを載せていきます。
レッスン室で録音したものですが興味がありましたら聴いてみてください😊